第八巻 : おしてる難波を過ぎてうち靡く
2003年5月25日(日)更新 |
原文: 忍照 難波乎過而 打靡 草香乃山乎 暮晩尓 吾越来者 山毛世尓 咲有馬酔木乃 不悪 君乎何時 徃而早将見 作者: 不明 よみ: おしてる、難波(なには)を過ぎて、うち靡(なび)く、草香(くさか)の山を、夕(ゆふ)暮(ぐ)れに、我(わ)が越(こ)え来れば、山も狭(せ)に、咲(さ)ける馬酔木(あしび)の、悪(あ)しからぬ、君をいつしか、行(ゆ)きて早(はや)見む |
意味: 難波(なには)を過ぎて、草香(くさか)の山を、夕暮れに越えてくると、山も狭しと咲いている馬酔木(あしび)の、悪(あ)しからぬあなたにいつお会いできることかと思う。早くあなたに会いたい。 「草香(くさか)の山」は、生駒山(いこまやま)の南西側を呼ぶようです。 「馬酔木(あしび)の」で、「悪(あ)しからぬあなた」を導いています。「悪(あ)しからぬあなた」は、「(嫌いになれない)大好きなあなた」という意味です。 |