第八巻 : この岡に小鹿踏み起しうかねらひ

平成10年12月13日(日)更新


原文: 此岳尓 小壮鹿履起 宇加■(泥+土)良比 可聞可聞為良久 君故尓許曽

作者: 巨曽倍津嶋(こそべのつしま)

よみ: この岡に、小鹿(をしか)踏み起し、うかねらひ、かもかもすらく、君(きみ)故(ゆゑ)にこそ

意味: 秋の丘で、牡鹿(おじか)を狩り立てて、うかがい狙うように、あれやこれやとするのは、みんなあなた様の(徳が高い)ためなのです。

「うかねらひ」は、うかがい狙うことで、「かもかもすらく」は、あれこれとすることです。

橘諸兄(たちばなのもろえ)のお屋敷で宴会がもよおされた時に詠まれた7首のうちのひとつです。橘諸兄(たちばなのもろえ)さんを讃美する歌と思われます。


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