第十八巻 : なでしこが花見るごとに娘子らが

平成11年7月4日(日)更新


原文: 奈泥之故我 花見流其等尓 乎登女良我 恵末比能尓保比 於母保由流可母

作者: 大伴家持(おおとものやかもち)

よみ: なでしこが、花見るごとに、娘子(をとめ)らが、笑(ゑ)まひのにほひ、思ほゆるかも

意味: なでしこの花を見るたびに、少女の笑顔の美しさを思い起こします。

越中国守である大伴家持(おおとものやかもち)が天平感宝1年(749)閏(うるう)5月26日に詠んだ歌ですが、ここで詠んでいる「娘子(をとめ)」は、奈良の都に残した奥さまの「坂上大嬢(さかのうえのだいじょう)」です。

撮影(1999.7) by きょう

第十八巻