朝月 日向黄楊櫛 雖舊 何然公 見不飽
柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)歌集より
朝月(あさづき)の、日向黄楊櫛(ひむかつげくし)、古(ふ)りぬれど、何しか君が、見れど飽かざらむ
日向(ひむか)の黄楊櫛(つげくし)のように古い間柄ですが、どうしてあなた様は、いつまでも飽きることがないのでしょうか。
日向(ひむか)は現在の宮崎県にあたります。朝月(あさづき)は日に向かうことから、日向(ひむか)を導いています。
長く寄り添った夫婦の歌でしょうか。