真素鏡 清月夜之 湯徙去者 念者不止 戀社益
不明
まそ鏡、清き月夜の、ゆつりなば、思ひはやまず、恋こそまさめ
清らかな月が空を行き、西に隠れてしまったら、私の思いは止むことはなく、恋する気持ちが増すことです。
月が出ている間は、ながめて気を紛らわすことができても・・・
「まそ鏡」は、よく澄んだ鏡のことで、この歌では「清き月夜」を導く枕詞(まくらことば)として使われています。
「物に寄せて思ひを陳(の)ぶる(歌)」のひとつです。