原文

紅之 淺葉乃野良尓 苅草乃 束之間毛 吾忘渚菜

作者

不明

よみ

紅(くれなゐ)の、浅葉(あさは)の野らに、刈る草(かや)の、束(つか)の間(ま)も、我(あ)を忘らすな

撮影(2009.10) by きょう

意味

浅葉(あさは)の野に生える草(かや)の刈り取って束(たば)ねた束(つか)のような、ちょっとの間でも、私のことを忘れないでください。

「紅(くれなゐ)の」は、浅(あさ)を導く枕詞(まくらことば)です。

補足

草(かや)は、通常、イネ科の植物を示し、昔から飼料、肥料、屋根葺きなどに使われてきたようです。

ちょっとの間のことを、いまでも、「束(つか)の間(ま)」っていいますよね。

浅葉(あさは)がどこかははっきりとはしていませんが、埼玉県坂戸市浅羽野、静岡県袋井市浅羽などの説があります。

更新日: 2010年10月10日(日)