第十一巻 : さす竹の世隠りてあれ我が背子が

平成10年11月8日(日)更新


原文: 刺竹 齒隠有 吾背子之 吾許不来者 吾将戀八方

作者: 不明

よみ: さすの、世隠(こも)りてあれ、我(わ)が背子(せこ)が、我(わ)がりし来ずは、我(わ)れ恋めやも

意味: の中に隠れるように、どこかにこもっていてください。あなたさまが私のところに来たりしなければ、私はあなたさまのことを恋しく思ったりはしないでしょうから。

「さすの」は、「世隠(こも)り」を導く枕詞です。竹の節と節の間の空洞を「よ」といい、その空洞に「こもる」ことから、と考えられています。


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