原文
月余美能 比可里乎伎欲美 神嶋乃 伊素未乃宇良由 船出須和礼波
作者
遣新羅使(けんしらぎし)
よみ
月読(つくよみ)の、光りを清(きよ)み、神島(かみしま)の、礒廻(いそみ)の浦(うら)ゆ、船出(ふなで)す我(わ)れは

意味
月(つき)の光が清らかなので、神島(かみしま)の、磯に沿って浦を通って船出(ふなで)をします、私たちは。
補足
天平八(西暦736)年、遣新羅使(けんしらぎし)が別れを惜しんで詠んだ歌、海路で心を痛めた思いを陳(の)べ、その場その場で詠んだ歌々のひとつです。
月読(つくよみ)は、月(つき)のことです。

岡山県笠岡市神島にある天神社にはこの歌の歌碑があります。