第十五巻 : 妹を思ひ寐の寝らえぬに暁の

平成11年4月4日(日)更新


原文: 伊母乎於毛比 伊能祢良延奴尓 安可等吉能 安左宜理其問理 可里我祢曽奈久

作者: 不明(遣新羅使(けんしらぎし)のひとり)

よみ: 妹(いも)を思ひ、寐(い)の寝らえぬに、暁(あかとき)の、朝霧隠(ごも)り、雁(かり)がねぞ鳴く

意味: 妻のことを思って、なかなか寝付けないときに、朝霧に隠れて見えないけれど、雁(かり)の鳴く声がする。

天平8年、遣新羅使(けんしらぎし)の一人が筑紫(ちくし:今の福岡県)で詠んだ歌です。奥様のことを想ってなかなか寝られなかったのでしょうね。


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