原文
由布佐礼婆 安伎可是左牟思 和伎母故我 等伎安良比其呂母 由伎弖波也伎牟
作者
遣新羅使(けんしらぎし)
よみ
夕されば、秋風(あきかぜ)寒し、我妹子(わぎもこ)が、解(と)き洗ひ衣(ころも)、行きて早(はや)着む
意味
夕方になると、秋風(あきかぜ)が寒い。私の妻の解(と)き洗ひ衣(ころも)を、早く帰って着たいです。
「解き洗ひ衣」は、古着の縫いをほどいて、布を洗ってピンと張り直して、縫い直した衣のことです。
補足
天平8年(736)、遣新羅使(けんしらぎし)の一人が筑紫(ちくし:今の福岡県)で詠んだ歌です。
遣新羅使(けんしらぎし)は、日本が新羅(しらぎ: 朝鮮半島南東部にあった国)に派遣した使節です。