原文

秋野乎 尓保波須波疑波 佐家礼杼母 見流之留思奈之 多婢尓師安礼婆

作者

遣新羅使(けんしらぎし)

よみ

萩 撮影(2011.09)・編集 by きょう

の野を、にほはす萩(はぎ)は、咲けれども、見る験(しるし)なし、旅にしあれば

意味

の野を美しく彩る萩(はぎ)が咲いていますが、見てもつまらないことです。(家族と離れた)旅に出ているので。

補足

この歌を含む3674番歌の題詞には「引津(ひきつ)の亭(とまり)に舶泊(ふなど)まりして作る歌七首」とあります。引津(ひきつ)の亭(とまり)は、現在の福岡県糸島郡志摩町の湾部と考えられています。

更新日: 2016年11月06日(日)