原文
朝日影 尓保敝流山尓 照月乃 不猒君乎 山越尓置手
作者
田部忌寸櫟子(たべのいみきいちいこ)
よみ
朝日影(あさひかげ) にほへる山に 照る月(つき)の 飽(あ)かざる君を 山越しに置きて
意味
朝日がさして輝く山に照る月(つき)のように見飽きることのない君を山の向こうに置いてくることです。
・大宰府(だざいふ)に赴任(ふにん)するときに詠んだ歌です。
・この歌の「君」は、舎人吉年(とねりのよしとし/とねりのきね: 0492番の歌を詠んでいます)と考えられています。
補足
この歌を含んで、0492番の題詞には「田部忌寸櫟子(たべのいみきいちいこ)大宰(だざい)に任ずる時の歌四首」とあります。