第十四巻 : 信濃なる千曲の川のさざれ石も

2007年08月26日(日)更新


原文: 信濃奈流 知具麻能河泊能 左射礼思母 伎弥之布美弖婆 多麻等比呂波牟

作者: 不明

よみ: 信濃なる、千曲の川の、さざれ石(し)も、君し踏みてば、玉と拾はむ

意味: 信濃の千曲川の小石でさえ、あなたが踏まれた石ならば、玉と思って拾います。

「さざれ石(し)」は「細石(さざれいし)」のことで、小石や砂利のことをいいます。万葉集での、「さざれ石」のイメージは、後の古今和歌集の"我が君は千代に八千代にさざれ石の巌(いわお)となりて苔のむすまで"という歌のイメージとはずいぶんと異なりますね。

撮影(1999.8, 佐久市) by きょう

第14巻