原文

天雲能 曽伎敝能伎波美 吾念有 伎美尓将別 日近成奴

作者

阿倍朝臣老人(あべのあそんおきな)

よみ

天雲(あまくも)の、そきへの極(きわ)み、我(あ)が思(も)へる、君に別れむ、日近くなりぬ

意味

天雲(あまくも)のように遠く離れた所に、私が思うあなた様にお別れをする日が近くなってきました。。

撮影 by きょう

この歌の題詞には、「阿倍朝臣老人(あべのあそんおきな)が唐に遣(つか)わされた時に、母に捧(ささ)げた別れを悲しむ歌一首」とあります。

補足

また、この歌の注には、「右の一連の歌は、越中(えっちゅう)の大目(だいさかん)高安倉人種麻呂(たかやすのくらびとためまろ)が伝誦(でんしょう)したものです。ただし、年月の順は、聞いたとおりにここに載せました。」とあります。

更新日: 2010年9月19日(日)