第七巻 : 明日香川瀬々に玉藻は生ひたれど
2006年10月29日(日)更新 |
原文: 明日香川 湍瀬尓玉藻者 雖生有 四賀良美有者 靡不相 作者: 不明 よみ: 明日香川(あすかがわ)、瀬々(せぜ)に玉藻(たまも)は、生(お)ひたれど、しがらみあれば、靡(なび)きあはなくに |
意味: 明日香川(あすかがわ)の瀬ごとに藻(も)が生えていますが、しがらみがあるので、なびくこともできません。 「しがらみ」は、川の流れをせき止めるための柵(さく)のことです。この歌では、恋をじゃまする者の比喩(ひゆ)として詠まれています。じゃまする者のために好きな人になびくことができない、と詠んでいるのですね。 |