原文
竿壮鹿之 鳴奈流山乎 越将去 日谷八君 當不相将有
作者
笠朝臣金村(かさのあそんかなむら)歌集、もしくは車持朝臣千年(くるまもちあそんのちとせ)
よみ
さを鹿の、鳴くなる山を、越え行かむ、日だにや君が、はた逢はざらむ
意味
(あなた様が)さを鹿がないている山を越えてゆくこんな日でさえ、もしかして逢いにきてはくださらないのでは。
補足
この歌の左注には、「右は笠朝臣金村(かさのあそんかなむら)の歌の中に出ています。或いは車持朝臣千年(くるまもちあそんのちとせ)の作ともいいます。」とあります。