第十六巻 : 世間の繁き刈廬に住み住みて

2009年12月27日(日)更新


原文: 世間之 繁借廬尓 住々而 将至國之 多附不知聞

作者: 不明<

よみ: 世間(よのなか)の、繁(しげ)き刈廬(かりほ)に、住み住みて、至らむ国の、たづき知らずも

意味: わずらわしいこの世の中(という仮の住みか)に長く住んで、いつかは行くあの世がどんなものかもわからない。

「世間」というのは、仏教の言葉だそうですね。

「世間(よのなか)の無常を厭(いと)ふ歌」と題された歌の一つです。この歌の注に、「奈良の川原寺(かわはらでら)の仏堂にあった琴に書かれていた」とあります。

撮影(1999.12 川原寺前の歌碑) by きょう

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