原文

波羅門乃 作有流小田乎 喫烏 瞼腫而 幡幢尓居

作者

高宮王(たかみやのおおきみ)

よみ

波羅門(ばらもん)の、作れる小田を、食(は)む烏(からす)、瞼(まなぶた)腫(は)れて、幡桙(はたほこ)に居(を)り

意味

婆羅門(ばらもん)僧正(そうじょう)が作った田を食い荒した烏(からす)が、瞼(まぶた)を腫らして、幡桙(はたほこ)にとまっています。

瞼(まぶた)を腫らした訳はなんでしょうね。この歌は戯歌(ざれうた)なので、あまり意味を深く考えても仕方ないのかもしれません。

カラス 撮影(2014.011) by きょう

補足

「波羅門(ばらもん)」はインドの高僧のことです。

「幡桙(はたほこ)」は法会に使う幡(はた)を取り付ける支柱のことです。

この歌の題詞には、「高宮王が数種の物を詠んだ歌二首」とあります。

更新日: 2014年01月12日(日)