吾戀 嬬者知遠 徃船乃 過而應来哉 事毛告火
柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)歌集より
我が恋を、嬬(つま)は知れるを、行く舟の、過ぎて来(く)べしや、言(こと)も告げなむ
私の恋を夫は知っているのに、行く船が(泊まらないで)過ぎて行って良いものでしょうか。何か言って欲しかったのに。
「嬬(つま)」は、妻または夫のこと(配偶者を指します)です。
七夕の歌です。織姫が彦星に対して詠んだ歌のように詠んでいますね。