第十巻 : さを鹿の心相思ふ秋萩の

2003年6月29日(日)更新


原文: 竿志鹿之 心相念 秋芽子之 鍾礼零丹 落僧惜毛

作者: 柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)歌集より

よみ: さを鹿(しか)の、心(こころ)相(あひ)思ふ、秋萩(あきはぎ)の、しぐれの降るに、散らくし惜(を)しも

意味: 牡鹿(おじか)が心に思う秋萩(あきはぎ)が、時雨(しぐれ)で散ってしまうのが惜(お)しいことです。

「さを鹿(しか)」の「さ」は、神聖なイメージを表現する接頭語(せっとうご)です。

奈良公園の鹿 撮影 by きょう

第十巻