秋芽子之 散去見 欝三 妻戀為良思 棹壮鹿鳴母
不明
秋萩(あきはぎ)の、散りゆく見れば、おほほしみ、妻恋(つまごひ)すらし、さを鹿鳴くも
秋萩(あきはぎ)が散ってゆくのを見ると、気持ちがふさぐのか、妻を恋しがり鹿が鳴いています。
「おほほし」は、気持ちがふさいでいる、気持ちが晴れない、などの意味です。
「さを鹿」の「さ」は接頭語です。
「秋の雑歌(ぞうか)」で、「鹿の鳴くのをを詠む」歌のひとつです。