原文

馬莫疾 打莫行 氣並而 見弖毛和我歸 志賀尓安良七國

作者

刑部垂麻呂(おさかべのたりまろ)

よみ

ないたく、打ちてな行きそ、日ならべて、見ても我が行く、志賀(しが)にあらなくに

意味

馬 撮影(2017) by きょう

馬(うま)をそんなに鞭打って行かないで。何日もかけて見て行ける志賀(しが)ではないのですから。

志賀(しが)は、現在の滋賀県大津市の北部一帯にあたります。そこから馬に乗って都に行くときに詠んだ歌で、同行の人に「ゆっくり景色を眺めながら行きましょう」と呼び掛けた歌です。

補足

琵琶湖 撮影(2017) by きょう

・この歌の題詞には、「近江國(おおみのくに:現在の滋賀県)より上り来たる時、刑部垂麻呂(おさかべのたりまろ)の作る歌一首」とあります。

写真は琵琶湖です。

更新日: 2018年03月25日(日)