第三巻 : 鳥総立て足柄山に船木伐り
2008年03月23日(日)更新 |
原文: 鳥総立 足柄山尓 船木伐 樹尓伐歸都 安多良船材乎 作者: 沙弥満誓(さみのまんせい) |
よみ: 鳥総(とぶさ)立て、足柄山(あしがらやま)に、船木伐(き)り、木に伐(き)り行きつ、あたら船木(ふなぎ)を |
意味: 鳥総(とぶさ)立てする足柄山(あしがらやま)で舟木を伐採したのに、ただの木として伐採してしまいました。もったいないことを、舟木なのに。 「鳥総(とぶさ)立て」は、舟を作るために伐採した木の切り株に、その木の葉の茂った枝を差し込むことを言ったようです。また、足柄山(あしがらやま)の木で作った舟はすぐれていることで知られていたようです。 |
この歌は、好きな女の人を他の人に取られてしまったことを悔やんでいることを詠んだ歌と考えられています。 |