第二十巻 : 時々の花は咲けども何すれぞ

2004年04月04日(日)更新


原文: 等伎騰吉乃 波奈波佐家登母 奈尓須礼曽 波々登布波奈乃 佐吉泥己受祁牟

作者: 丈部真麻呂(はせべのままろ)

よみ: 時々(ときどき)の、花は咲(さ)けども、何(なに)すれぞ、母とふ花の、咲(さ)き出(で)来(こ)ずけむ

意味: 季節ごとに花は咲くのに、どうして「母」という花は咲かないのだろうか。(咲くのだったら手折っていっしょに行くのに)

天平勝寳(てんぴょうしょうほう)7年(755)2月6日に交替要員として筑紫(ちくし)に派遣(はけん)された防人(さきもり)たちが詠んだ歌のひとつです。

水仙 撮影(2003) by きょう

第二十巻