第二十巻 : 足柄の八重山越えていましなば
2008年02月24日(日)更新 |
原文: 安之我良乃 夜敝也麻故要弖 伊麻之奈波 多礼乎可伎美等 弥都々志努波牟 作者: 上総国郡司妻(かづさのくにぐんじのつま) よみ: 足柄(あしがら)の、八重山(やへやま)越えて、いましなば、誰(た)れをか君と、見つつ偲(しの)はむ |
意味: 足柄(あしがら)のいくつもの山を越えて行ってしまわれたら、いったい誰をあなただと思って偲(しの)べば良いのでしょうか。 上総国(かづさのくに:今の千葉県中部)の朝集使(ちょうしゅうし)である大原今城が都に向かうときに、奥様たちが詠んだ歌のひとつです。 朝集使(ちょうしゅうし)は、国の政治や人事についての報告を都にする人のことです。 |