古典文学とXML(万葉集の構造を考えましょ)

2000年10月9日(月)更新


■「万葉集」の「歌」の構造を考えましょう: その2 「属性」

さらら: 「属性」って・・・・?

たけち: 実は、最初のほうで話をしたんだけどね。それぞれの「タグ」に特徴的な情報を「属性」っていうんだ。HTMLで次のようなものはみ〜んな「属性」なんだよ。それらは表示するテキストの中には直接的には出てこないものだよね。

  • bodyタグのbgcolor
  • pタグのalign
  • aタグのhref
  • tableタグのwidth
  • その他いっぱい・・・

さらら: あっ、そっか・・・ (^ ^; すっかり忘れてたわ。。。

■「歌」の属性を考えてみましょう

たけち: じゃあ、前回「歌」にどんな情報があるのか考えてみたから、その中でその「歌」を特徴付ける情報として「属性」にしたほうがいいものを選んでみようね。さらら、言ってごらん。

さらら: うっ、うん。基本的には、表示するテキストには載っていない情報を選べばいいのよね。えっ〜と。。。歌の種類・作者名・状況・季節。。。。。

  • 歌の種類(雑歌(ぞうか)・挽歌(ばんか)・相聞歌(そうもんか)・譬喩歌(ひゆか)・・・・)
  • 作者名
  • 贈答者名
  • 季節(春・夏・秋・冬)
  • 自然(雨・風・雲・雪・・・・・・)
  • 状況(野遊び・国見・行幸・宴席・うわさ・みやげ・夢・七夕・・・・)
  • 感情(恋心・悲しみ・喜び・怒り・嘲笑・恐れ・望郷・寂しさ・・・・・)
  • 比喩(月・・・・)
  • 年月日
  • その他

たけち: だいたいいいんじゃないかな。あとは、「比喩」も入れようね。その他にも他の歌を参照したりすることもあるようだから、そういう情報も属性にしておいたのがいいね。前回のことも含めて「歌」の構造を図にすると次のようになるね。

さらら: えぇっと・・・図だけ見るとなんだか複雑そうね。実際の歌ではどうなるのかちょっとイメージがつかめないわ。

たけち: そうかぁ。じゃあ、額田の歌を例にして、属性とタグを図で描いてみようね。

さらら: うん。

さらら: あぁ・・・なんとなく分かるわ。で、この図の構造を実際にxmlテキストでどう書いたらいいの?

たけち: そうそう。じゃぁ、万葉集テキストをxmlテキストにしていってみようね。それと同時に、これまでの情報からDTDも作っておこうね。

さらら: えっ?! DTD??

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