第八巻 : 霞立つ春日の里の梅の花

2009年02月01(日)更新


原文: 霞立 春日里之 梅花 波奈尓将問常 吾念奈久尓

作者: 大伴駿河麻呂(おおとものするがまろ)

よみ: 霞(かすみ)立つ、春日(かすが)の里の、梅の花、花に問はむと、我が思はなくに

意味: 霞(かすみ)立つ、春日(かすが)の里の梅の花に、本気でないのに恋を問おうと思ったりはいたしません。

「春日(かすが)の里」には、坂上郎女(さかのうえのいらつめ)の別宅があったそうです。

梅 撮影(2009.02) by きょう

大伴駿河麻呂が坂上郎女と、坂上郎女の娘さんである坂上二嬢(さかのうえのおといらつめ)について詠んだと思われる歌(0400~0402)があることから、この歌はそれらの歌と関連があるとも考えられています。


第八巻