第八巻 : 難波辺に人の行ければ後れ居て

2007年03月04日(日)更新


原文: 難波邊尓 人之行礼波 後居而 春菜採兒乎 見之悲也

作者: 丹比屋主(たじひのやぬし)

よみ: 難波辺(なにはへ)に、人の行(ゆ)ければ、後(おく)れ居(ゐ)て、春菜(はるな)摘(つ)む児(こ)を、見るが悲しさ

意味: 難波に人が行ってしまったので、後に残されて春菜(はるな)を摘(つ)む子を見ると悲しい。

難波に行ってしまった人、というのは、春菜(はるな)を摘んでいる子のだんなさんか、それに近い人のことかもしれませんね。

丹比屋主(たじひのやぬし)についての生没年は不明ですが、神亀(724-729)の天平(729-749)頃の人のようです。

蕗の薹(ふきのとう) 撮影(2007.03.03) by きょう

第八巻