春菜(はるな)・若菜(わかな)
春菜(はるな)もしくは若菜(わかな)は、春になって目を出す菜の類を言います。昔の人は春に「若菜摘み」をし、不老不死を願って食べたようです。
写真は、蕗の薹(ふきのとう)です。キク科の多年草である蕗(ふき)の若い花茎のことですよ。もちろん、食べられます。
春菜(はるな)・若菜(わかな)を詠んだ歌
万葉集には、7首に登場します。
0001: 篭もよみ篭持ち堀串もよみ堀串持ちこの岡に菜摘ます子.......(長歌)
1421: 春山の咲きのををりに春菜摘む妹が白紐見らくしよしも
1427: 明日よりは春菜摘まむと標めし野に昨日も今日も雪は降りつつ
1442: 難波辺に人の行ければ後れ居て春菜摘む子を見るが悲しさ
1919: 国栖らが春菜摘むらむ司馬の野のしばしば君を思ふこのころ
2838: 川上に洗ふ若菜の流れ来て妹があたりの瀬にこそ寄らめ
3969: 大君の任けのまにまにしなざかる越を治めに出でて来し.......(長歌)