國栖等之 春菜将採 司馬乃野之 數君麻 思比日
不明
国栖(くにす)らが、春菜(はるな)摘むらむ、司馬(しま)の野の、しばしば君を、思ふこのころ
国栖(くにす)たちが春菜(はるな)を摘むという司馬(しま)の野の、しばしばあなた様のことを思うこの頃です。
「司馬(しま)の野の」で、「しばしば」を導いています。司馬の野がどこかは、はっきりしていません。
この歌の題詞には、「草に寄する」とあります。
国栖(くにす)は、奈良の吉野川上流にいた人たちのことです。吉野町の浄見原神社国栖奏に国栖のなごりを見ることができるかもしれません。