原文
夏野之 繁見丹開有 姫由理乃 不所知戀者 苦物曽
作者
坂上郎女(さかのうえのいらつめ)
坂上大嬢(さかのうえのたいじょう)のお母様です。
よみ
夏の野の、茂みに咲ける、姫百合(ひめゆり)の、知らえぬ恋は、苦しきものぞ
意味
夏(なつ)の野の茂みにひっそりと咲いている姫百合(ひめゆり)のように、人に知られない恋は、苦しいことです。
- rough meaning: My love unknown to others, like Himeyuri which is quietly blooming in the bushes in the summer field, is painful.
補足
・百合(ゆり)を詠んだ歌もご覧ください。