第八巻 : 天の川浮津の波音騒くなり

平成11年8月8日(日)更新


原文: 天河 浮津之浪音 佐和久奈里 吾待君思 舟出為良之母

作者: 山上憶良(やまのうえのおくら)

よみ: 天の川、浮津(うきつ)の波音、騒(さわ)くなり、我が待つ君し、舟出(ふなで)すらしも

意味: 天の川に浮かんでいる船着き場の波音が騒がしくなって。。。。私が待っている、あなたが舟を漕ぎ出しになったのでしょう。

七夕(たなばた)の夜に織姫星(おりひめぼし)が彦星(ひこぼし)を待っている様子を描いた歌です。

「浮津(うきつ)」というのは、空に浮かんでいる船着き場、という意味と思われます。「津(つ)」は、港・船着き場のことですね。ですから、天の川の港、という意味で「浮津」という言葉を使ったのだと思います。

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第八巻