此間在而 春日也何處 雨障 出而不行者 戀乍曽乎流
藤原朝臣八束(ふじはらのあそみやつか)
ここにありて、春日(かすが)やいづち、雨(あま)障(つつ)み、出でて行かねば、恋ひつつぞ居(を)る
ここからは春日(かすが)はどちらの方(方角)なのでしょう。雨(あめ)を避けて出て行かないので、恋しく思っています。
この歌は第八巻の中の「秋の雑歌」のひとつです。
春日(かすが)は、春日野(もしくは春日山)のことです。