原文

手母須麻尓 殖之芽子尓也 還者 雖見不飽 情将盡

作者

不明

よみ

手もすまに、植(う)ゑし、萩(はぎ)にや、かへりては、見れども飽かず、心(こころ)尽(つ)さむ

萩(はぎ) 撮影(2010) by きょう

意味

手を休めることなく植えた萩(はぎ)だからでしょうか、かえって、いつまでも見ていて、心が痛みます。

補足

この歌の題詞には「ある人が尼(あま)に贈った歌二首」とあります。もう一首は、1634番の歌です。

ここで詠まれている萩(はぎ)は、尼(あま)が引き取って育てた女の子のことを喩(たと)えている、とも考えられています。

更新日: 2010年8月22日(日)