吾背兒与 二有見麻世波 幾許香 此零雪之 懽有麻思
光明皇后(こうみょうこうごう)
我が背子(せこ)と、ふたり見ませば、いくばくか、この降る雪の、嬉しくあらまし
あなた(聖武天皇のこと)といっしょに二人で見れば、どれだけこの降る雪が嬉しく思われるのでしょうか。
この歌の題詞には「藤皇后(とうこうごう:光明皇后(こうみょうこうごう))の天皇(聖武天皇)に奉(たてまつ)る御歌(みうた)一首」とあります。