第十八巻 : 月見れば同じ国なり山こそば
2008年10月12日(日)更新 |
原文: 都奇見礼婆 於奈自久尓奈里 夜麻許曽婆 伎美我安多里乎 敝太弖多里家礼 作者: 大伴池主(おおとものいけぬし) よみ: 月(つき)見れば、同じ国なり、山こそば、君があたりを、隔(へだ)てたりけれ |
意味: 月(つき)を見れば、あなたのいらっしゃるところと私のいるところは同じ国でと実感します。山こそがあなたのいらっしゃるところと、私のいるところを隔てているのです。 |
天平21年(西暦749年)3月15日に、大伴池主(おおとものいけぬし)が大伴家持(おおとものやかもち)に贈った歌、三首のうちのひとつです。 このとき、大伴池主(おおとものいけぬし)は越前の国の深見村(現在の石川県河北郡津幡町(つばたまち))に、大伴家持(おおとものやかもち)は越中の国府(現在の富山県高岡市)に居ました。 |