原文

葛木之 其津彦真弓 荒木尓毛 憑也君之 吾之名告兼

作者

不明

よみ

葛城(かづらき)の、襲津彦(そつびこ)真弓(まゆみ)、荒木(あらき)にも、頼めや君が、我が名(な)告(の)りけむ

撮影(2015.11) by きょう

意味

葛城(かづらき)の襲津彦(そつびこ)が持つ弓に使う荒木のように、頼もしいあなたが、私の名を告げたのでしょうか。

「葛城の襲津彦」は、新羅・百済に渡って戦った勇猛な人として伝えられています。「荒木」は、弓を作るための木を指します。

古代、男性が女性の名を口にすることは求婚を意味していました。

補足

寄物陳思(きぶつちんし: 物に寄せて思いを陳べる歌)のひとつです。

更新日: 2015年11月29日(日)