第十一巻 : 時守の打ち鳴す鼓数みみれば

平成10年9月27日(日)更新


原文: 時守之 打鳴鼓 數見者 辰尓波成 不相毛恠

作者: 不明

よみ: 時守(ときもり)の、打ち鳴(な)す鼓(つづみ)、数(よ)みみれば、時にはなりぬ、逢はなくもあやし

意味: 時守(ときもり)が打ち鳴らす鼓(つづみ)を数えてみたら、約束の時間になっているのに、逢えないのはおかしいですねぇ。

「時守(ときもり)」というのは、時間を知らせる役目の人です。写真は、飛鳥の水落(みずおち)遺跡と言って、1981年に水時計の装置と建物の跡が発見されました。

日本書紀には、中大兄皇子(なかのおおえのみこ)が始めて水時計を作って、人々に時を知らせた、とあります。時間は、太鼓や鐘で知らせたと考えられています。


に戻る | 第十一巻に戻る