烏玉乃 夜渡月之 湯移去者 更哉妹尓 吾戀将居
不明
ぬばたまの、夜(よ)渡る月(つき)の、ゆつりなば、さらにや妹(いも)に、我(あ)が恋ひ居(を)らむ
夜を渡る月(つき)が(西に)移ってしまったら、なおさらあの娘に、私は恋しく思ってしまうでしょう。
ぬばたまのは、夜を導く枕詞(まくらことば)です。
「ゆつる」は、移動することをいいます。
「物に寄せて思ひを陳(の)ぶる(歌)」のひとつです。