第十一巻 : 道の辺の草を冬野に踏み枯らし

平成11年10月24日(日)更新


原文: 道邊 草冬野丹 履干 吾立待跡 妹告乞

作者: 柿本人麻呂歌集より

よみ: 道の辺(へ)の、草を野に、踏み枯(か)らし、我れ立ち待つと、妹(いも)に告げこそ

意味: 道端の草をの野のように踏み枯らして、私が待っているって、あの娘に誰か伝えて。

この歌は、冬に詠んだ訳ではなくて、道端で草の上に立って、長いこと女性を待っている様子を詠んだものですね。長く踏みつけられた草は、まるでの枯れ野のようになってしまいそうです・・・


第十一巻