第十五巻 : あしひきの山道越えむとする君を

平成10年9月20日(日)更新


原文: 安之比奇能 夜麻治古延牟等 須流君乎 許々呂尓毛知弖 夜須家久母奈之

作者:狭野弟上娘子(さののおとがみのをとめ)

よみ: あしひきの山道(やまぢ)越えむとする君を、心に持ちて、安けくもなし

意味: 山道を越えてゆこうとするあなたを思って、不安でいっぱいです。

中臣朝臣宅守(なかとみのあそんやかもり)という人が、越前(えちぜん)の国に流罪(るざい)となったときに、奥様の狭野弟上娘子(さののおとがみのをとめ)が、だんなさんの身を案じて詠んだ歌の一つです。


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