第十五巻 : さす竹の大宮人は今もかも

2005年10月02日(日)更新


原文: 佐須太氣能 大宮人者 伊麻毛可母 比等奈夫理能未 許能美多流良武

作者:中臣宅守(なかとみのやかもり)

よみ: さす竹(だけ)の、は、今もかも、人なぶりのみ、好みたるらむ

意味: 大宮人(おほみやひと)は、今でも、人をもてあそぶようなことを好んでやっているのだろうか。(都にいる君のことが心配で・・・・・)

中臣宅守(なかとみのやかもり)は、狭野弟上娘子(さののおとがみのおとめ)と結婚しましたが、越前国に配流され、奥様と離れ離れになってしまいました。中臣宅守(なかとみのやかもり)が都にいる奥様の狭野弟上娘子(さののおとがみのおとめ)に贈った歌のひとつです。

さす竹(だけ)の」は、「大宮人(おほみやひと)」を導く枕詞です。

平城京跡にて 撮影 by きょう

第十五巻