原文
道相而 咲之柄尓 零雪乃 消者消香二 戀云君妹
作者
よみ
道に逢ひて、笑まししからに、降る雪(ゆき)の、消(け)なば消(け)ぬがに、恋(こ)ふといふ我妹(わぎも)
意味
道で逢って、微笑(ほほえ)みかけただけで、降る雪(ゆき)がすぐに消えてしまうように、消え入るように(わたくしのことを)恋い慕ってくれるという君。
補足
この歌の題詞に、「天皇(聖武天皇(しょうむてんのう))が酒人女王(さかひとのおおきみ)を思って詠んだ歌一首 酒人女王は穂積皇子(ほずみのみこ)の孫娘」とあります。