第十四巻 : さ寝らくは玉の緒ばかり恋ふらくは
2007年03月25日(日)更新 |
原文: 佐奴良久波 多麻乃緒婆可里 古布良久波 布自能多可祢乃 奈流佐波能其登 作者: 不明 よみ: さ寝(ぬ)らくは、玉の緒(を)ばかり、恋(こ)ふらくは、富士(ふじ)の高嶺(たかね)の、鳴沢(なるさは)のごと |
意味: 寝たのはわずかの間だけ。恋しい気持ちは、富士(ふじ)の高嶺(たかね)の、鳴沢(なるさは)のように激しく鳴り響いているのです。 「鳴沢(なるさは)」は、現在の富士山の西斜面にある大規模な崩壊地である大沢(大沢崩れとも呼ばれています)と考えられています。ここを源とする大沢川は駿河湾にまで流れ込んでいます。 |