原文

久敝胡之尓 武藝波武古宇馬能 波都々々尓 安比見之兒良之 安夜尓可奈思母

(或本歌曰)宇麻勢胡之 牟伎波武古麻能 波都々々尓 仁必波太布礼思 古呂之可奈思母

作者

不明

よみ

くへ越しに 麦(むぎ)食(は)む小馬(こうま)の はつはつに 相(あい)見し子らし あやに愛(かな)しも

或(あ)る本の歌に曰(いは)く: 馬柵(うませ)越し 麦(むぎ)食(は)む駒(こま)の はつはつに 新肌(にひはだ)触(ふ)れし 子ろし愛(かな)しも

意味

馬 by 写真AC

柵(さく)越しに小馬(こうま)麦(むぎ)を食べるような、ちょっとだけ会ったあの娘のことがとても愛(いと)おしい。

ある本の歌には、「馬(うま)の柵(さく)越しに麦(むぎ)を食べる小馬(こうま)のような、少しだけ肌に触れたあの娘のことが愛(いと)おしい。」とあります。

- rough meaning: Just like a foal eating wheat over a fence, I love that girl who I met for a moment (who I touched her skin a little).

補足

・娘さんは柵に閉じ込められた駒(仔馬)のように、なかなか出てこられないのでしょうね。

更新日: 2022年05月29日(日)