第十四巻 : あど思へか阿自久麻山の弓絃葉の

平成11年5月9日(日)更新


原文: 安杼毛敝可 阿自久麻夜末乃 由豆流波乃 布敷麻留等伎尓 可是布可受可母

作者:不明

よみ: あど思(も)へか、阿自久麻山(あじくまやま)の、弓絃葉(ゆづるは)の、ふふまる時に、風吹かずかも

意味: いったいどういうつもりなんです。阿自久麻山(あじくまやま)の、弓絃葉(ゆづるは)が芽を出す時に、風が吹かないことがありましょうか。

これは、譬喩歌(ひゆか)とされていますから、まだつぼみの女性にアクションできないでいる友に向かって、「おいおい、なにグズグズしてるんだよ。早くしないと誰かにとられちゃうぞ。」という感じで詠んだ歌なのかもしれませんね。

阿自久麻山(あじくまやま)がどこかは、分かっていませんが、今の茨城県筑波郡筑波町の山のいずれかではないかと考えられています。


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