第十九巻 : このしぐれいたくな降りそ我妹子に

2003年8月31日(日)更新


原文: 許能之具礼 伊多久奈布里曽 和藝毛故尓 美勢牟我多米尓 母美知等里■牟

作者: 久米広縄(くめのひろつな)

よみ: このしぐれ、いたくな降(ふ)りそ、我妹子(わぎもこ)に、見せむがために、黄葉(もみち)取りてむ

意味: このしぐれ、あまりひどく降らないで。私の妻に見せるために紅葉(もみじ)を取っていこう(と思うのに)。

天平勝宝2年(750)9月3日に行われた宴(うたげ)で詠まれた歌のひとつです。

「しぐれ」は、秋から冬にかけて降るにわか雨を言うようです。

雨に散った紅葉 撮影(2001.11) by きょう

第十九巻