原文
新 年始尓 思共 伊牟礼氐乎礼婆 宇礼之久母安流可
作者
大膳大夫道祖王(たいぜんたいうふなどのおおきみ)
よみ
新しき 年の初めに 思ふどち い群(むれ)れて居(を)れば 嬉(うれ)しくもあるか
意味
新たな年の初めに気の合った仲間同士で集まっているのはうれしいことですね。
・天平勝宝5年(西暦753年)1月4日、石上宅嗣(いそのかみのやかつぐ)の家でおこなわれた宴席で詠まれた3首のうちのひとつです。
- rough meaning: It's really happy for me to gather with congenial friends at the beginning of the new year.(This poem was composed at the banquet held in the house of Isonokmi-no-Yakatsugu.)
補足
・この歌を含む4282番歌の題詞には、「(天平勝宝)五年正月四日に治部少輔(ぢぶのしょうい:治部省の次官)石上朝臣宅嗣家(いそのかみのあそんやかつぐ)の家にして宴(うたげ)する歌三首」とあります。
・この歌の左注には、「右一首 大膳大夫道祖王(たいぜんたいうふなどのおおきみ)」とあります。