原文 Original Text
玉尅春 内乃大野尓 馬數而 朝布麻須等六 其草深野
作者 Author
中皇命(なかつすめらみこと) Nakatsu-SumeraMikoto
よみ Reading
たまきはる 宇智(うち)の大野(おほの)に 馬(うま)並(な)めて 朝(あさ)踏(ふ)ますらむ その草(くさ)深野(ふかの)
- Tamaki-haru Uchi no ohono ni Uma namete Asa fumasu ramu Sono kusa fukano.
意味 Meaning
大君は、この朝に宇智の広い野で馬たちを堂々と連ねて、その草深い野を踏んでおられることでしょう。
・「たまきはる」は「宇智(うち)」を導く枕詞(まくらことば)です。宇智(うち)は現在の奈良県五條市にあたると考えられています。
- rough meaning: On this morning, Emperor must be treading on the grassy field, majestically lining up his horses in the vast fields of Uchi.(Uchi is thought to correspond to present-day Gojo City in Nara Prefecture.)
補足 Note
この歌は題詞に「天皇、内の野に遊猟(みかり)する時、中皇命(なかつすめらみこと)、間人連老(はしひとのむむらじおゆ)に獻(たてまつ)らしむ歌」とある0003番歌の反歌です。