原文

玉垂之 小簾之間通 獨居而 見驗無 暮月夜鴨

作者

不明

よみ

簾 撮影 by きょう

玉垂(たまだれ)の、小簾(をす)の間通(まとほ)し、ひとり居(ゐ)て、見る験なき、夕月夜(ゆふつくよ)かも

意味

月 撮影 by きょう

一人で居ては、簾(すだれ)の間を通して見るかいもない、この夕月夜です。

「玉垂(たまだれ)の」で、小簾(をす)を導いています。玉垂(たまだれ)は、穴をあけた玉を緒(を: 糸/紐(ひも)のこと)に通して垂らした簾(すだれ)をいいます。

補足

「月を詠む」歌のひとつです。

更新日: 2016年06月05日(日)